大統領を狙った男の“暗殺計画日記”

皆さんこんにちわ、総長です。いかがお過ごしでしょうか。

この度は、大統領を狙った男がその過程を赤裸々に残した手記、そしてその手記をもとに映画が作られていたという話をご紹介させてください。

その映画とは「タクシードライバー」、1976年公開。主演はロバート・デニーロ。主人公は次期大統領候補の暗殺を企むのですが、偶然にも夜の街を彷徨う少女を助け街のヒーローとなってしまうストーリーです。少女役は当時13歳のジョディ・フォスターで、この作品によって広く知られるようになりました。

「タクシードライバー」を見てジョディの偏狂的ファンとなったジョン・ヒンクリーという青年が、当時ジョディが通っていた大学や自宅にまで付きまとい・・・やがてジョン・ヒンクリーはレーガン大統領を銃撃し・・という話もあるのですが、それについては後日にして話を戻します。

さて名画「タクシードライバー」の原案となっていたのは、アーサー・ブレマーという男の“暗殺計画日記”ともいうべき手記。アーサーは1972年5月、当時アラバマ州知事にして大統領候補となっていたジョージ・ウォレスを遊説中に銃撃した犯人です。最初はニクソン大統領を狙っていましたが警備が厳しく近づきがたいとの理由でターゲットをウォレス知事に変えたのでした。このあたりの経緯も手記に綴られ当時は本となって出版されました。手記本に目を留めて映画の原案に活かせないかと考えたプロデューサーが、脚本家と監督のマーティン・スコセッシに話をもちかけたのが製作のきっかけです。

劇中にはデニーロ演じる主人公がデートでポルノ映画館に行き相手から激昂されてしまうとか、暗殺決行の直前に頭を剃るシーンがあります。これらは実際にアーサー・ブレマーが行ったことです。

現在アーサーは35年間の刑期を2007年に終え出所しています。もちろん今なおシークレットサービスの監視下に置かれていることと推察します。

アーサー・ブレマーによる犯行や手記、そして「タクシードライバー」は先述のジョン・ヒンクリーやマーク・チャップマン(ジョン・レノン銃撃犯)の行動に大きな影響を与えたことがわかっています。そのため私は警護を学ぶ学生に「タクシードライバー」を見るように勧めています。実際に暗殺を企て実行した経緯、このような人物を生み出す世相を知る手がかりになるからです。

近いうちに「世界で最も有名な女優ストーカー」であるジョン・ヒンクリーや、マーク・チャップマンについてもつぶやいてみたいと思います。それではまた!